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万年筆の選び方


万年筆を選ぶ時の参考までに

使用目的があればそれを最優先する

▼ 手帖に使う
小さめの万年筆で、細字、インク出は少な目。
▼ 仕事で
主に使う用紙が細罫か太罫かによりペン先の太さは変わるが、日本の文字は画数が多いのでF位までが無難かも知れない。
▼ プライベート
太い方がなめらかに書けるので、私は是非極太を使って欲しいとお奨めする。

バランスを考慮する

バランスとは、太さ・長さ・重さ・重心の位置。この4つの要素から構成されている。 一般的に、万年筆の前の方(ペン先寄り)を持つ人は、筆圧が強めで細字が好きな人が多く、軸が細めで長さも短めで、ペン先の腰が硬めの万年筆が合う人が多い。
反対に、後ろの方を持つ人は、筆圧が弱く、太字が好きな人が多い。また筆圧が弱いのでインクの出方は多い方が良く、ペン先の腰も軟らかめで、軸は太く重い方が合う人が多い。

書き味をためしてみる 

なめらかさは、ペン先が太くなればなるほど、ニブポイントの紙に当たる面積が広がるのでなめらかに書ける。
ただし、ポイントの形状が書く時に角度に合っていなければ、太くても書きにくくなる。 また、少しひっかかりがある方が書いた実感がわき、またトメがはっきりと実感できるので少々ひっかかりのある方がいいという方が居られるが、この方々は細字を選ばれるべきであろう。

メーカーで選ぶ 

 * アフターサービスがしっかりしているメーカー
 * 伝統のあるメーカーで、いろいろな大きさがあり、自分の手に合うものが選択できるメーカー
 * 目先をやたらに変える様な製品であったり、奇を衒うようなメーカーのものは安心できない。


実際に購入する際には

* 今までの知識を元に、まずバランスが自分に合うか、いつも持つ位置や、それよりも少し前め、後ろめを持ってバランスの確認をする。

* 書き味のチェックだけではいけない。インク出やそのペン先の太さのチェックも同時におこなう。ペン先は、人の顔や指紋のように全く同じものはないと思ってよい。従って試し書きする時は、自分が決めたメーカーのモデルのペン先の太さのものを、店にあるだけ書いて、自分に合うものを見つける。

* 試し書きする時は、通常ボトルインクをつけて書くので、インク出が多くなり、書き味も良くなるので、少し割り引いておかないと失敗する。

* ほとんどが立って書くことになろうと思うが、できれば座って書かせてもらうことをおすすめする。もしできなければ、通常使うバランスに近づけて試し書きする努力を。すなわち、試し書きの台が低すぎたら、ひざでバランスをとって、いつも使っている角度でチェックして欲しい。


インク出不良のチェックポイント

▼ 書き出しインク切れ
書き手の筆記角度とニブポイントの形状が合っていない。(→メーカーへ)
▼ ある一定量書くとインクが全く出ない。
買った時からだとペン芯不良。また使ってゆくうちにということだと、ペン芯にインクかす等がつまって、毛細管現象が機能しなくなっている。(→ぬるま湯を吸入・押し出しの繰り返し)
▼ インクがかすれたり出なかったりする。
筆圧を強くするとインクが出る場合は、切り割りの寄りが強い。(→メーカーへ)

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